確定拠出年金は庶民のオフショア
個人的なはなしですが、昨年諸事情で退職しました。
退職後の手続きで、在職時に加入していた確定拠出年金(企業型)の扱いには悩みました。脱退するか、確定拠出年金(個人型)への移管をするかで。
悩んだ結果、確定拠出年金は庶民のオフショアとしての価値があると結論づけた上で、掛け金を払う事を決めました。
その経緯を個人的状況を併せて少し書きます。
私の加入状況は、加入期間約4年で、資産評価額が10万円ちょい、
次の仕事未定のため国民年金加入予定となっています。
その場合、確定拠出年金(個人型)加入が必須で、
脱退はとりあえず出来ないと確認しました。
脱退できないとなった場合問題になるのが費用の問題です。
加入して拠出金を自分で積み立ても、
運用指図者として資産を維持しても費用徴収があり、
目減りする可能性があるからです。
加入して拠出すれば拠出した分税金が安くなる一方、
運用指図者となれば徴収費用自体は安くなる。
運用のリスクを考えるとどちらも決め手に欠きます。
増田まとめでみた確定拠出年金(企業型)を放置した場合を反面教師としながら、
判断の足しになる情報がないかとネットをみていたら、
破産時の差押対象に確定拠出年金は含まれない記述を発見。
(横浜弁護士会の各種書式集の 申立代理人の方へ(管財事件について))
国税の滞納以外での差押はうけないようです。
この情報を見つけたとき、はっと気づいたのです。
確定拠出年金ってオフショアに求める要素のいくつかを持っていることに。
・破産してもなお老後まで下ろせず、資産が法的に保護される。
・運用益非課税のため、同一の運用商品であれば必ず利益が多く出る。
(運用商品によるが、10%〜20%程度)
一方以下の点ではオフショアには及びません。
・加入資格が無いとそもそも利用出来ない。
・老齢になるまで使えない。早期リタイアには不向き。
・運用商品の選択肢が少ない。
・拠出金額には上限がある。(年81万6000円)
しかし、海外での運用となるオフショアより有利な点もあります。
・初期費用が圧倒的に少ない。
・自国の公営制度なので、非在住の外国人として行うオフショア投資と比較して、
言語、法律的に不利な立場に立つことはない。
投資信託などでの運用経験があること、
私の投資目的「人生全般における生活の安定」との相性を考えた結果、
掛け金を払う事を決めました。
あくまでも、老後の生活設計は個人ごとの事情に合わせての判断が必要ですが、
参考になれば幸いです。